昨日保健所との感染症会議がありましたが、現在の状況を手短に
コロナウイルス:KP株からXE株に置き換わりが進んでいるので、今年罹患された方も再度冬にかかる可能性もございます。
特に20代以上での増加が始まっていますので過去の流行と同じく小児の感染も増加の予測。
インフルエンザウイルス:A香港型での流行が懸念されます。急に気温が下がり始めましたので乾燥と感染にご注意を。
現在早めに気温の下がった北海道、東北で増加が著しいので岡山も当然注意です。
昨年に比べ予防接種は普及していますが、年内には必ず2回しましょう。
マイコプラズマ感染症:2024年は今までにない広がりを見せています。0歳、1歳で入院される患者様がおられますし、
成人領域で脳症を合併されている場合もあるようです。
迅速の検査キットの感度が下がっている要因は、型の変化ではないかと推測されています。
血液検査では診断に時間がかかりますし、クリニックではPCR検査も容易ではないので、臨床症状、
経過で診断します。
RSウイルス感染症、溶連菌感染症はようやく減少に転じたとのこと。
手足口病は、コクサッキーA6というタイプが主流なためいまだ感染自体が収まっていません。
成人領域では麻疹の流行もあります。感染経路をみると公共の場で10分ほどの間に拡散していますし、ヨーロッパで大流行しているため国際空港などでも広がっていますね。空気感染なので予防が困難ですが。
ノロウイルス感染症も増加傾向。
同様に一般の感染性胃腸炎も増加です。
楽しいイベントが続々の12月がきますので、無理なく、計画的に楽しみましょう。
さらに鑑別の網を広げて確認してまいります。
さ、今日も頑張ります。
令和6年11月26日 江口小児科 江口尚彦